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風物詩
鯉のぼり
2024/5/4
「山国に逢ふや幟の月遅れ」(杉山岳陽)。「甍の波と雲の波」だったか、正確に思い出せないが、「屋根より高い鯉のぼり」と歌うより、前者の詞が口をついて出る。筆者が子どものころ...
緑陰
2024/4/27
「緑陰にして水辺なり憩ふべし」(松尾いはほ)。今ごろ咲く種なのか、咲き残りなのか、湖畔を彩る桜。視線を転じれば今が盛りの菜の花が湖畔に敷かれている。そして、その向こう...
命の足跡
2024/1/27
遠くの森まで続く一面の銀世界。一陣の風が寒気を運ぶ。寒気は陽光に癒やされ、なぜか暖気に変わっていく。大寒が過ぎた。月が変われば節分、立春。そして、雨水となる。 北信濃路は今まさに雪最も深いころ...
雪野の絵
2024/1/20
「烈風に影をみじかく 樹氷立つ」(望月たかし)。本当に近年の天候は気まぐれで極端過ぎる。今冬もそう。年を越えても下駄っ履きで歩けるような、雪のない日が続いたかと思うと、大雪警報が続く連日の雪...
いつもの
2024/1/13
「雪国のありとも見えず松飾」(長谷川かな女)。年の初め早々の大震災で、「おめでとう」などというのは気が引けるが、人の世の喜怒哀楽とは関係なく、時はめぐる。冷徹といえばそうだが...
初山河
2024/1/1
「初山河視線を遠く遠く据える」(伊丹三樹彦)。正直に白状すれば、昨年の暮れも押し迫った日の写真である。ご容赦願いたい。 時は数日違えど、清気に満ちた日の出である。晴れていれば...
聖夜
2023/12/23
「暗雲垂れ込める中にあって、一点の光明を見い出す」なんて表現がある。おぼつかない知識で語るのも気が引けるが、日本を含めて、世界各地には「太陽信仰」に関わる史話が残る。 以前も話したが...
大雪
2023/12/14
冬支度が着々と進む。ここにきての降雪の足踏みは、師走のあわただしさを鷹揚に見守る天の配慮か。縁石や路側を示すポールが立ち並んだ。北部、山間地では既に除雪車が何度か出動している。...
衣替え
2023/12/7
いつものところにいるいつものお地蔵さんが冬支度した。あったかそうなわら帽子(?本当の名称は知らない)をまとい、わずかに開いた視野に高社山を入れる。毎年春と初冬、衣替えするお地蔵さん...
囲炉裏端
2023/12/2
「部屋中の煤の動きや囲炉裏炊く」(皿井旭川)。 これまで何度か訪れている家なのに、囲炉裏があることも知っているのに、火が入って湯が沸き、ましてや岩魚焼く光景が見られるなど想像もしなかったけれど...
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