いつものところにいるいつものお地蔵さんが冬支度した。あったかそうなわら帽子(?本当の名称は知らない)をまとい、わずかに開いた視野に高社山を入れる。毎年春と初冬、衣替えするお地蔵さん。その衣替えを繰り返す人たちの営みに頭が下がる。ただそれだけで地域性、住民性が知れて誇らしくなる。もう60年ほど前になるか、お地蔵さんが座す傍らの道を歩いて、自転車で通った高校生たちがいた。お地蔵さんは覚えているだろうか。銀世界がそこまで来ている。