初山河

「初山河視線を遠く遠く据える」(伊丹三樹彦)。正直に白状すれば、昨年の暮れも押し迫った日の写真である。ご容赦願いたい。

時は数日違えど、清気に満ちた日の出である。晴れていれば、世界のどこででも見られる日の出。その瞬間でも砲弾が飛び交い、無辜の民の慟哭が湧く地の安寧は戻ってくるのだろうか。窮地にあっては何ものにも代えがたいだろう平穏な日常が彼の地に再現されることを祈りたい。太陽は決して撃ち落とせない。争うことの愚かさを知りたい。