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風物詩
囲炉裏端
2023/12/2
「部屋中の煤の動きや囲炉裏炊く」(皿井旭川)。 これまで何度か訪れている家なのに、囲炉裏があることも知っているのに、火が入って湯が沸き、ましてや岩魚焼く光景が見られるなど想像もしなかったけれど...
干大根
2023/11/25
「干大根ひる見夕見て暮れにけり」(八木林之助)。飯山の町の真ん中に、ことしも初冬の風物詩「だいこすだれ」が現れた。「もう、だいぶシワ寄ったけど」とお店の方にせわんたけれど、どうしてどうして...
銀杏紅葉
2023/11/18
「とある日の銀杏紅葉の遠眺め」(久保田万太郎)。北海道や東北、いや、山陰の地に雪が降り積もり、ニュースではここ数年定番の「観測を始めて以来」とか「数年ぶりのこの時期の大雪」と報じられた。...
秋盛り
2023/11/11
「一枚の紅葉且つ散る静かさよ」(高浜虚子)。花咲く時も、紅葉するころも、微妙な気候変動や陽の加減、気温変化などによって様子が変わる。今夏の高温寡雨が様々なところに変化を与えている。待望の紅葉も...
雪囲い
2023/11/4
何年か前、冬を迎える準備の雪囲いについて、風物詩行事として、その出来栄えを競うコンテストなどやったらどうか―と、戯言を言ったことがある。堅牢性や機能性はもちろんだが、雪囲いの中には何というか...
幸多かれ
2023/10/28
コロナウイルス感染症の5類移行を受けて、行事やイベントの再開、以前の様式への復元が進む。そういえば、ニュースからコロナが消えた。全国的な発生状況が時折報じられるけれど、ほぼ沈静化しているようにも見える...
秋の田
2023/10/19
「新藁の香好もしく猫育つ」(飯田蛇笏)。四季折々に表情を変える田んぼは絵にも写真にも、音楽にもなる。稲刈りをほぼ終えて、北信濃路の田んぼは今、鮮やかなモザイク模様。猛暑に苛まれた今夏。作況指数は...
生命力
2023/10/14
「土堤刈ってより二日目の曼珠沙華」(飴山実)。ここ数年、花が寂しく、それも点在するだけだった彼岸花の土堤が蘇った。前ご住職から連絡をいただいた。 久しぶりの寺堤に現れた彼岸花の帯...
秋の七草
2023/10/7
「花萩の四方に垂れし盛りかな」(篠原温亭)。実を言うと読者さんから提供された写真である。時々、興味をそそられる作品を持ち込んでくれる。 「秋の七草」。草冠に秋と書いて「萩」。萩が咲き出した...
ご苦労様
2023/9/29
「倒れたる案山子の顔の上に天」(西東三鬼)。ことしも実りの番人の役目を終えた。しっかり見張ってきた田んぼに、子どもたちの声が響いて稲が刈り取られていく。緊張がほぐれてぐったり。 熱い夏だった...
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