「一点の偽りもなく青田あり」(山口誓子)。田んぼの一年の移ろい、例えば稲の成長によって変化する色彩や、稲の背丈、田そのものの色の変化などを見ていると、大地ってスゲエーと改めて思う。そして、その生活感に魅入られる。早苗田のか弱い淡緑色のそよぎ、青田の日々濃さを増す緑。変化の1つ一つが暮らしを映す。
食料の生産基地―と言ってしまえば味気ないが、命をつなぐ生業が生きる地を誇りに思う。農の営みを喜べる年でありますよう。