早苗田

植ゑてゆく早苗に風の生れつつ(岸霜蔭)。田植えの盛りは過ぎつつある。近年は機械植えが主流になって、早苗の描く条線も整然としている。早苗田から青田、そして、黄金田に。

生まれたばかりの早苗田に、山影が映る。白雲が映る。そこここに車を止めて、田鏡が映す風景に見入るのだが、遠かったり、近過ぎたり、腕が悪かったりでベストショットが撮れない。

ころは今「芒種」。イネ科の芒(のぎ)のある穀物を撒くころという。早苗田のきらめきが眩しい。