味の深く

「煮て味のふかくかなしき蕗の薹」(片山鶏頭子)。いつもの年ならば、季節感にあふれるフキノトウなのだが、ことしは既に遅し。なのだが、早春を象徴する存在に敬意を表して、登場していただいた。

ことしは早くから届けてもらったり、自分で採り歩いたりで、十分過ぎるほど堪能した。風味が、ほろ苦さがいい。菜種梅雨というのか、はっきりしない陽気が続いて一時、春は足踏み。それでも草花は日ごと背を伸ばし、色づいている。風はまだ冷たいけれど。