あったか~い

分厚くて重く、冷たい雪に覆われて、ただひたすら春を待つ。雪が降れば体を払ってくれて、通路を開けてくれる人がいる。

その、雪に覆われた自販機と出会ったのはいつだったか。それからほぼ毎年、最も雪深い時期に訪ねていく。温情篤い方に守られているのだろう、変わりない姿にホッとする。

額を数えてポケットに入れてきた小銭をまた数え、コーヒーを1本。そのあったかい心地よさに浸る。「おごっつおさん。あんとね」。再訪を約した。