立冬

「柿食ふや命あまさず生きよの語」(石田波郷)。柿すだれにお目にかかることがなくなった。と、いうより足で歩いて書く―という、記者の基本的姿勢を失いつつあるのか。

この時期、柿すだれが、大根すだれ(ダイコ干し)が風物詩になっていた。野沢温泉で外湯でのお菜洗いが始まった。季節の移ろいに合わせて営まれる暮らしがいい。

雪囲いが始まった。「少しずつ、のんびりやるんせ」と、丸太を運ぶじいちゃ。立冬が過ぎた。