「紅芙蓉暮色裏山より落ち来」(石原八束)。何気なく足を踏み入れた川岸の草むら。暑い日で草いきれにむせた。車のデフをこする雑草にひやひやしながら走る道の傍らに、芙蓉の花の群落。
芙蓉は庭先にあって夕刻が似合う―などと勝手に思いこんでいたが、入道雲浮かぶ夏空を背景に咲く芙蓉もまたいい。
しばし周辺を散策したけれど、静寂と川風と、時折の野鳥の声。そこへ知り合いが車で通って「オメ、何してるん?」。