どうろくじんの準備は前の年の秋から始まる。茅というか葦を刈り取り、いつもの決まった場所に組み立てる。その年男の子が生まれた家は初どうろくじんと言って、大きな灯ろうを建てる。近年どうろくじん、どんど焼きは各所に辛うじて維持されているが、灯ろうは少なくなった。
そして1月15日、各所に火と煙が立ちのぼり、夜空を焦がす。かつての火付けの攻防もあまり見られなくなった。炎とともに天空に舞う書き初め。子どもの健やかな成長を託す。