今でこそ「どうろく神」など言うが、かつては「どんど焼き」などと言っていなかったか?
近所に年長のガキ大将がいて、その日、リヤカーを引いて町内を回り、どんど焼きでお焚き上げする縁起物や正月飾りなどを集め、お菓子をもらう習わしがあった。
どんど焼きでは火を付ける側と、これを防ぐ側が激しい攻防を繰り広げた。防ぐ側が持つ松の枝は叩かれると相当痛かった。既に各地に建つどうろく神に、確かに近づく冬を知る。