花手水

テレビで見た、鎌倉のお寺のアジサイ。手を清める水が湛えられる石の鉢に、アジサイの花が2輪浮かべられていた。花手水と言ったか、手水花と言ったか忘れた。清冽な水とその波紋に微動しながらアジサイの花が浮遊する。

紫陽花寺にことしもあった。ちょうど子どもが水を飲みに来ていて、離れて待った。寺の境内は花見客でにぎわっていた。一瞬の間隙をぬってカメラを構えた。花を動かす無粋はしない。「水鏡してあぢさゐのけふの色」(上田五千石)。