遊具の眠り

雪国では冬の間、遊具たちが冬眠する。本格的な降雪期を前にした冬囲いに合わせて、ブランコは巻き上げて結束し、他の遊具も雪で壊されないよう養生する。そして、春先、冬囲い外しで解放する。フェンスとか手すりとか、波状に曲がってしまうが、雪が締まり、解けるなどの際の引張力は凄い。雪に覆われた公園にポツンポツンと眠る遊具。どんな夢を見ているのだろうか。子どもたちの笑顔なのか、恋人たちの語らいなのか。目覚めの時は確かに近づいている。