春気配

待望の桜前線が北上を続ける。東京・上野公園の花見のにぎわいに、コロナが崩壊させた、以前の日常が戻りつつあることを知る。長野市城山公園では、出店の準備が始まったという。

北信濃路。平地では物陰や排雪場などを除いて田んぼでさえ雪が消えつつある。信越境の山々の残雪が映える。「この時期に?」である。聞けば稲苗の準備が始まっているという。朝夕も風もまだ冷たいけれど、確実に知る春の気配。路傍に、空き地に見つける、まだ幼い花たちに心和む。