飯山市柳原の山林内くくり罠近く クマに襲われたか? 男性死亡

13日午後5時50分ごろ、飯山市内の男性から「知人男性がイノシシの罠を見に行くと言って、家を出たまま帰らない」旨の届け出を受け、飯山警察署員らで捜索したがわからず、14日、同署員、猟友会員、県・飯山市職員らで、罠を仕掛けたと思われる山林内を捜索したところ、午前6時10分、山林内の罠にかかったクマの直近で倒れている男性を発見、救出したが、死亡していた。

男性が発見されたのは、飯山市柳原の上新田集落の上部山林内。くくり罠に後ろ足を拘束された、体長約130㌢のメスのツキノワグマがおり、飯山警察署ではクマの爪痕と見られる傷が複数あったことから、男性は襲われて死亡したものと見て捜査中。罠にかかったクマは周辺数㍍は動き回れる状態だったという。

北信濃地域では近年、春から秋にかけてクマが里野、集落から民家周辺に出没する事例が多く報告されているが、住民が襲われて死亡したのは初めて。

飯山市では9月30日から、防災無線を通じてクマ出没に注意を喚起しており、先週末以来、改めて注意を呼びかける広報を行っている。

―熊は昼夜を問わず餌を求めて活発に活動し、集落周辺への出没も多くなっています。被害に遭わないために、次のことを意識し、自己防衛をお願いします。▽田畑や山林に行く際は、ラジオや鈴などを携帯して自分の存在を知らせる▽熊を寄せ付かせる原因となる生ゴミや、収穫しない果実や野菜は畑などに放置しない▽子熊、親子熊を目撃したらすぐにその場から立ち去る―。