2022飯山市長選 「安全・安心」「子育て支援」などキーワードに 2候補が第一声

市長選立候補者の新家智裕さん(右)と、江沢岸生さん(左)
市長選立候補者の新家智裕さん(右)と、江沢岸生さん(左)

任期満了に伴う飯山市長選、市議選は16日告示され、立候補の届け出が受け付けられた。同日午後5時の締め切りまでに、市長選で前副市長の新家智裕さん(63)=無所属・南町=、元市議の江沢岸生さん(68)=無所属・太田瀬木=の新人2人が届け出た以外立候補者はなく、2人による選挙戦となった。市議選は本紙既報の17人が届け出、定数(16)を1人超過する選挙となった。

今回市長選は、現市長の足立正則さんと江沢岸生さんによる最初の選挙以来の、新人同士による選挙となった。3期12年の足立市政路線の実質的な継承か、変化か。永遠とも思われる命題であり、喫緊の課題でもある人口減少対策にもつながる安全、安心で、確たる「糧」に恵まれた、活気ある地域づくり、子育て支援策など論議に関心が寄せられる。

候補第一声(届け出順)

新家智裕さん 安心して心豊かに住み続けられるいいやまづくり

新家さんは16日朝、選挙事務所前で出陣式を行い、遊説の第一声を放った。足立正則市長、宮本衡司県会議員、若林健太衆院議員が応援に駆け付け、激励のあいさつをした。

「安心して心豊かに住み続けられるいいやまづくり」を掲げる看板を載せた遊説カーを背に新家さんは、水害をなくす、子どもたちの未来をつくる、経済のにぎわいをつくる―を重点に政策を訴えた。

水害対策では、「決壊しない堤防、浸水しないまちづくりを進める」―としたほか、雪対策についても「十分な除雪体制をつくる」とし、「インフラ事業推進室」設置により、国・県・住民間の調整を図りながら事業を推進する考えを語った。

また、人口減少抑制策としての子育て支援では、幼稚園・保育園・小中学校の給食費の無償化、幼保の使用済み紙おむつの行政での一括処理などに取り組む。

経済については「農業は基幹産業。農業者、新規就農者、農地をしっかり守っていきたい。やる気のある若者を支援していきたい」―と訴えた。

 

江沢岸生さん 雪国いいやま 今こそ舵を切ろう

江沢さんは16日朝、JR飯山駅近くの駐車場で出陣式を行い、第一声を放った。衆院議員の篠原孝さん、参院議員の杉尾秀哉さんが応援に駆け付け、次期県議選出馬を表明する飯山市議の高山恒夫さんとともに激励のあいさつをした。

「雪国いいやま 今こそ舵を切ろう」と書いた看板を載せた遊説カーを背に江沢さんは水害も雪害もない、安全で安心して暮らせる地域づくりを訴えた。自力で除排雪出来ない除雪困難世帯を支援する除雪救助隊を降雪前に実証し、冬に備えること、冬期間の高齢者共同住宅を確保すること、特別職の危機管理防災監を設置するなど危機管理防災体制を確立することを訴えた。

元気な区、元気な市に変えるため国の制度を活用し、地域おこし協力隊員、集落支援員を増員、配置。行政支援を拡充する―とし、市民の健康長寿、子育て支援なども合わせ、結果として社会人口増に結び付ける―と話した。また、下高井農林高校の単独存続、駅前ホテル建設費補助に関して、ただちに徹底的な検証の場を設けることなど訴えた。