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5月14日号掲載記事
 
◆日本全体で再起・再生に協力を - 仙石官房副長官が視察<栄村>
 仙石由人官房副長官は5日、大地震被災地の栄村を訪れ、被災状況や復興対策事業などを視察、阿部守一知事、島田茂樹栄村長らと懇談した。

 松本健一内閣官房参与、岡本全勝内閣府被災者生活支援特別対策本部事務局次長らを伴って栄村入りした仙石さんは、村役場で阿部知事、藤原忠彦全国町村会長、島田村長らと懇談。阿部知事は「栄村は豪雪、過疎地であり、人口の高齢化が急速に進んでいます。(復興に)政府のご支援をお願いしたい」とあいさつした。

 仙石さんは「お疲れ様です。3月12日の直下型地震で大きな被害が出たとうかがい、心配していました。村民の皆さんの力で公共事業を進めて来られた栄村の災害が、東日本被災地の陰に隠れ、メディアの関心も薄いままにある中で、たくましく再起、再建に向けた取り組みを始めたことに敬意を表します。栄村の村づくりに手を携え合い、再起、再生に日本全体で協力申し上げたい。がんばって下さい」と述べた。

 これに対して島田村長は、被災村民のうち、35世帯、132人が村外に避難している実状を説明、住宅対策を最重要課題として、村営住宅の建設に国の対応を訴えた。

 同日は復興支援機構「結い」の相澤博文代表らとの懇談も行われ、相澤さんは豪雪地ゆえの危険性や住民負担の重さを指摘、国や県も加わった復興対策を訴えた。

 仙石さんはこの後、中条川上流の土砂崩落、防災対策事業の現地を、横倉農村広場グラウンドでは仮設住宅の建設現場を視察した。仙石さんは仮設住宅を視察する中で、壁部分を手で触り「冬の防寒対策は大丈夫なんですか?」と、問いかけた。

 視察現場で島田村長は「実状をわかってもらえたようです。栄村復興基金の設立、恒久住宅(村営)の建設に国の支援をお願いしました」と話した。仮設住宅はこれまでに発注した40戸に加えて、県が横倉に1DK10戸、2DK5戸の建設を決めた。6月半ばから本格的な水田復旧事業に着手する。
 
◆1年に1日だけの麗姿 - 樽滝落水に合わせて各地区でイベントも<木島平村>
 毎年恒例となっている5月8日の玉滝不動尊例祭に合わせて樽滝への放水が行われ、1年に1日だけの滝が姿を現した=写真=。

 本来、玉滝不動尊のすぐ下に位置する二つの滝「雄滝」と「雌滝」を合わせて「樽滝」と呼んでいたが、上流に中部電力の樽川発電所が建設された際、その余水が柱状節理の崖上から落水されるようになった。余水の落水は日常的に見られ、これが「樽滝」として知られるようになった。1984年の水路改良により、余水は流れ込まなくなったが、5月8日の例祭に合わせ、放水されるようになり、現在では1年に1日だけ姿を現す「幻の滝」となっている。

 同日は、朝8時30分から落水が始まり、詰め掛けたアマチュアカメラマンらが、しきりにシャッターを押す姿が見られた。

 同日は、「幻の滝」に合わせて樽滝近くの糠千地区で「糠千ものずき会」が主催する「糠千そば祭り」や、木島平スキー場入り口の観光交流センター・たかやしろで「樽滝まつり」が開かれ、そば打ち実演や鬼島太鼓の演奏などが行われた。
 
◆残りの雪 - 北信濃風物詩<連載>
 雪が好きとか、嫌いとかではなく、ここしばらくは自ら進んで、雪とは関わりたくないと思っていたのに、妙に楽しそうに雪と戯れる子どもの姿を見て、「いいな」と思った。

行楽で訪れた親子連れらしい。

真っ白な雪でないことに悪いことをしたように思った。

今はまだ、山里には雪が残る。

残雪に咲く花の趣がいい。
 
◆自粛から消費推進へ- 「温泉」と「安・近・短」<飯山市・野沢温泉村>
 東日本大地震・福島第一原発事故による未曾有の被害から、旅行やイベントなどの自粛ムードが一時世論ともなる中で、国民の観光離れが顕在化する―と思われたことしの大型連休。この地方の観光拠点でもある飯山市・野沢温泉村の、データが把握できた範囲では、前年と比べて大きな落ち込みはなかった。

 信州いいやま観光局は、運営する▽いいやま湯滝温泉▽なべくら高原・森の家▽道の駅花の駅千曲川▽高橋まゆみ人形館―の4施設について、4月29日から5月8日までの利用者数をまとめた。
 このうち湯滝温泉は3707人で、前年同期比91・4%。森の家は宿泊・体験合わせて549人で同約8%の増、道の駅千曲川は本館・直売所を含めた推定来場者数で6万3381人、同6.3%の増、高橋まゆみ人形館は1万4433人で、14.1%の増。4施設合わせた利用者数は、8万2070人で前年比約8%増となった。

 いいやま菜の花まつりは、3日から5日までの期間中、約2万2000人が訪れた。前年同期比で10.2%の減となった。

 「スキー場は村観光の核。(地震)被害はあっても速やかに復旧し、元気に営業しています」と、3月12日閉鎖しただけで営業を続けた野沢温泉スキー場。河野博明竃沢温泉社長によると、地震前の時点で前年を7%上回っていた利用者は、3月末で前年同期比90%近くに落ち込んだが、連休も回復基調を維持した。

 同社長は「スキー場がやめてしまえば、全部がだめになってしまう。ウチには栄村や津南町から来ている従業員もいる。大地震の影響を最少限に抑えられたと思っている」と話す。また、旅館組合の森行成さんによると、大地震後に相次いだ宿泊予約のキャンセルは、4月20日ごろまでにはほぼ落ち着いて、先月5週目ごろからは新たな、そして、改めての予約が入り始め、2日から4日までは組合加盟旅館は、ほぼ満館状態となったのではないかという。連休期間中では全体で昨年比約1割程度の減少に留まった―とみている。自粛ムードから一転した消費推進。日本人の心底にある温泉愛好と、経済不安定期の「安・近・短」観光志向。大型連休の観光・行楽客の流れを、関係者はそう分析する。
 
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■千曲川巡礼「奥信濃の自然と人」 - 池田春男さん写真展
【寄稿 「温泉街に笑顔が戻った 日常に戻ることの喜び」】
【第25回記念玉滝不動俳句大会入選句】
◇熊さんの身近動物記 -71-ハクビシン
◇エミリーのわんっダフル犬生活
◇JA北信州みゆきだより -252-
◇ふりむいた人
◇今週のスポーツ
◇伝言板
◇らくがき

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