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1月14日号掲載記事
 
◆観測史上最大の豪雪で住民生活パニック - 重すぎる雪につのる高齢者の不安<岳北>
 昨年12月以来の断続的な集中豪雪で、北信濃4市村では屋根からの落雪、除雪機の下敷きになって9日までに住民2人が死亡、8日には栄村の秋山地区が、新潟・津南町地籍の国道405号線での雪崩の危険から約10`にわたって通行止めとなり、5地区124世帯、住民301人が孤立する事態となった。

 観測史上最高の積雪量 飯山市の岡山羽広山では、9日朝、450aを超す積雪量を記録した。アメダスによる毎正時の観測データでは、同日夜、飯山観測所で255a、野沢温泉で343aを記録。飯山では85年1月7日の231aを、野沢温泉では81年1月30日の312aを上回る、この時期では観測史上最高の積雪となった。この雪で積雪が4bを超えた飯山市の岡山上段地区では、神社の鳥居、民家の1階部分が雪に埋まり、一部では電線をまたぐことができる、雪に埋もれかけた異様な状況となった。
 
 住民2人が犠牲に 先月29日、栄村柳在家で、78歳の男性が除雪機の下敷きになって死亡。30日には飯山市で屋根雪が落下し、1人が死亡する事故があった。同市が6日の議員全員協議会に報告した資料によると、先月16日から今月5日までの間、住民8人が屋根の雪下ろし中に転落、除雪作業中に転倒、あるいは屋根雪落下などでケガを負った。

 また、岳北消防本部のまとめでは、先月末までにあわせて11人が除雪作業中などで負傷し、病院に搬送された。

 飯山市外様で民家が倒壊 5日朝9時過ぎ、飯山市外様法寺で、民家が当時2・5bはあったと思われる雪の重みで全壊した。居住していた女性の所在が一時わからず、岳北消防本部・飯山警察署・消防団員懸命の捜索が続いたが、正午ごろ、本人から知人宅に居る―との連絡が入り、無事であることがわかった。数日前から、倒壊の不安に苛まれ、知人宅に避難していたという。

 このほか、飯山市・野沢温泉村・木島平村などで雪の重みや落雪の衝撃で民家や物置、車庫などが全半壊した。樹木の倒壊も多く報告されている。

 飯山市に25年ぶり自衛隊 7日、飯山市に陸上自衛隊第13普通科連隊(松本市)の隊員113人が除雪支援に入った。今冬の豪雪で自衛隊が災害派遣されたのは全国初めて。同市では81年1月、JR飯山線が不通になって派遣要請して以来25年ぶり。11日まで幹線道路の除排雪、弱者世帯の除雪に当たった。

 同日は朝、田中知事が飯山市、栄村、野沢温泉村などを訪れ、豪雪の実状を視察するとともに、飯山市では自衛隊員の救援作業などを激励した。同知事は「それぞれの市町村で頑張っておられる。要請があれば、県として対応したい」と述べ、20分ほどで栄村に向かった。

 飯山市入りした自衛隊は同日朝から市街地や幹線道路の除排雪、雪山・雪壁の雪庇落とし、高齢者世帯の屋根の雪下ろしなどに当たった。同日、金山の市営住宅は2bを越す雪に埋もれかかっていた。居住者の中には車椅子生活を送る人もおり、介護施設での入浴の障害にもなっていた分厚い雪壁が取り除かれたことで、安堵の表情を浮かべていた。

(写真右上=お年寄り宅を除雪する自衛隊員)
(写真右中=雪の重みで全壊した飯山市外様の民家)
 
除雪の順番待つ高齢者世帯にボランティア - 飯山市社協呼びかけ<飯山市>
 県内外から除雪ボランティア
 千曲市、飯山市社会福祉協議会がインターネットなどを通じて募集した「除雪ボランティア」が7日から飯山市で、1人暮らしのお年寄り世帯などの家周囲の除雪や交通標識の保守作業に汗を流した。

 同日、飯山市社協の呼びかけに応じて訪れたのは長野・松本市などからの約40人。除雪未経験者もおり、高所での作業は危険なため、1人暮らしのお年寄り宅、学校や児童館など公共施設周囲の除排雪や、交通標識の雪払いなどを行った。

 また、8日には千曲市が募集した市民ボランティアら約20人が飯山市入りし、交通標識などの保守に当たった。

 不安をつのらすお年寄り世帯
 飯山市などには高齢者・母子・傷病・障害者・要保護世帯のうち、一定の条件に該当する世帯に雪下ろし費用を一定の範囲内で補助する「雪害救助員派遣事業」制度がある。

 同市の場合、要援護世帯・高齢者世帯は1549世帯あり、うち自力での除雪が困難とされるのは325世帯。ただ、今冬は市の補助以前に、雪下ろし作業員の手当てがつかず、市はその確保、手配に四苦八苦しているのが実状。作業員は多く建設会社社員だが、今冬は自分の家の除雪にも迫られ、「救助員待ち」はしばらく続きそうな状況だ。

 栄村秋山地区が孤立
 新潟県津南町から秋山に通じる国道405号線が8日、雪崩の危険がある―として通行止めとなり、信州・越後秋山が孤立状態となった。
 同線は昨年暮れ、除雪のため夜間通行止めとなっていたが、清水河原など一帯約10`で雪崩の危険が高まり、全面通行止めとなった。同地区の孤立は「56豪雪」以来で、124戸、301人が雪に閉ざされた。今のところ、食料などの極端な欠乏はないとみられるが、9日には県立須坂病院の医師らがヘリコプターで秋山入りし、お年寄りやケガ人の診療に当たった。 

(写真=豪雪の飯山市を訪れた救援ボランティア)
 
18日にも改めて協議へ - いいやま雪まつり「豪雪」で問い合わせも<飯山市>
 ことしで二十四回めを数える「いいやま雪まつり」は、2月11・12の両日、城北グラウンドをメーン会場に開催されるが、12月からの未曾有の豪雪下、市民などから問い合わせが寄せられており、実行委員会では、雪の状況を見ながら、18日にも「飯山雪まつり市民協議会」との合同会議を開き、改めて協議することにしている。

 同雪まつりでは、59豪雪・阪神淡路大震災に際しても、市民層から開催を疑問視する声が上がったが、「雪まつり自体、雪害に打ちひしがれず、雪を資源にして地域活性化を図ることを主旨として始まったもの。大変な時だからこそ、開催して市民にエールを送るべき」などとする考えから継続開催されてきた。

 と、いっても、今冬の豪雪は飯水岳北地方で2人の犠牲者を出し、自衛隊が救援出動する異例の事態。多くの行事・イベントが中止される中で、市民や関係団体などから実行委員会に問い合わせが寄せられている。

 実行委員会では今のところ、予定通り開催する方向で取り組んでいるが、豪雪の状況から市民協力など微妙な問題もはらんでいることから、18日、市民協議会との合同会議を開き、改めて協議する方向で検討を進めている。
 
◆「雨の日」対策考えて - 灯篭まつり・和紙の仕事反省会で次回企画も<飯山市>
 飯山市の「和紙のふるさと」いいやま灯篭まつり実行委員会・和紙のしごと大賞コンペティション実行委員会は5日、市役所で合同会議を開き、ことしのイベント報告、反省に加えて、来年度開催案などについて協議した。

 灯篭まつりについては、各部会からの反省事項として、雨天時対策や開催日・時間、アーケード照明などについて意見があったとし、、同日、資料として示された。また、両イベントを合わせた意見として、市民へのPR不足を指摘する声や、「和紙のふるさと」ならではの、本格的な紙漉き体験施設を―とする声が聞かれた。

 ことしの灯篭まつりでは、市街地中心商店街を中心に、中・小灯篭合わせて456の灯篭が飾られたが、雨で完全点灯できず、イベントも一部規模縮小されるアクシデントがあった。

 「和紙のしごと大賞」には、全国からクラフト・造形の部に合わせて約100点の作品応募があった。入選作28点は8月1日から50日間、商店や公共施設などに展示された。

 同日の合同会議では、18年度「和紙のふるさと」いいやま灯篭まつりを8月12日から14日までの3日間にわたって開催すること、「和紙のしごと大賞」コンペティションは内山紙を使用した工芸品・美術造形品をクラフト・造形の部門別に公募。一定期間展示することなどを決めた。
◆民営化? - 北信濃風物詩<連載>
 「郵政民営化って何?」と、改めて考えさせられた。

異例の集中豪雪の村。

雪の重みで民家が潰れた集落の道を、郵便配達の大きな鞄がゆっくり移動する。

傍らの雪壁は見上げるほどで、おまけに雪庇がせり出す。

 どんな豪雪下でもその姿を見ない日はない郵便局職員。

雪に覆われた暮らしの住民に、便りが届く。

はがき1枚に励まされている。
  
◆高額な料金にご注意! - 飯山警察署・福井の雪下ろし詐欺で<飯山市>
 日本海沿岸を中心に、12月から1月初旬にかけては観測史上最大の豪雪に襲われる中、福井県内でお年寄り宅を狙って、事前の説明もせず高額な料金を請求する事犯が発生したことから、飯山警察署は8日、市防災行政無線を通じて、住民に注意を呼びかけた。

 同署の話では、福井の例は二人組の男が事前の見積もりも説明もせずに屋根の雪下ろしを行い、高額な料金を請求したもの。

 今冬の豪雪では、特に高齢者世帯が経済的負担や、雪下ろし作業員の確保などに困窮、豪雪禍自治体も自衛隊やボランティアを頼んで、救援対応を優先させている実態がある。

 そうした、お年寄りらの苦衷に付け込んだ「雪下ろし詐欺」は、悪質事犯としてひんしゅくをかっており、飯山署では雪下ろしに関して「金額を事前に明確にしない」話や「馴れ馴れしく近寄ってくる」人などに注意するよう呼びかける。不審と思ったら同署まで。
  
■トレイルツアーや雪遊びも - 鍋倉で雪国体験を
■元気な子どもの声を - 祝い金付きの定期貯金
■野沢温泉がわかります - スキー場ホームページ
■入り込みに豪雪の影 - 年末年始のスキー場利用者数調査
■灯の参道・招福の鐘 - 恒例の2年参り
■特製鍋とドブロクふるまい - 野沢温泉村の「にこにこまつり」が開催
■「春の光」「希望の朝」 - 野沢温泉で新春書初め大会
■村職員40人が除雪隊 - 木島平村お年寄り世帯などを雪下ろし

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